ストーリー

みなさん、大佛次郎って知ってますか?おさらぎじろうって読みます。代表作は「鞍馬天狗」。なんと新聞小説を61編も書いた、流行作家です。でも、若い世代で大佛次郎を知っている人はほとんどいないでしょう?

日本中に点在する、作家をテーマにした文学館。その多くが、来場者数の先細りに悩んでいます。港の見える丘公園に佇む、大佛次郎記念館も同じ。大佛次郎は、横浜生まれで横浜をこよなく愛した作家です。著書がドラマや映画になり、1978年の開館から最初の10年間は来館者数が10万人を超えていました。しかし、近年は減少し、何より若い世代の比率が少ないのです。

立地も建物も魅力的。大佛次郎スピリットは現代にも通じる。でも、大佛次郎を知る人は減り、現代の人々との間には距離が広がっていくばかりです。一方で、記念館のスタッフは少なく予算も限られるため、お金をかけたPRや、大掛かりなイベントをする余裕はありません。

ヨコハマ ハコ入りムスメ プロジェクトのインターンとして集まった、14名の女子大生にこんなお題が出されました。


大佛次郎スピリットを次世代に伝え、記念館が地域とつながり市民と協働するためには、どんな仕掛けが必要でしょうか。一時的ではなく、継続的な活性化につながるアイデアを考えてください。アイデアの条件は3つです。

  1. 大佛次郎スピリットを感じるものや「大佛次郎記念館」という場だからこそできるもの
  2. 地域とつながり、市民と協働できるもの
  3. お金をかけずに実施できるもの(もしくはお金を集めればできるもの)

文学館は知の集積地であり、言葉のミュージアム。図書館と博物館の機能を持ち、「見る」「知る」「読む」経験ができる場所です。学生たちにとって一番の難関だったのが、「読む」体験をどう提供するのかということでした。文学館だからこそ、大佛次郎記念館だからこそ提供できるコンテンツとは?既に文学離れ、活字離れをしている世代から、どんなアイデアが生まれたのでしょうか。

5/22〜6/30の1か月半、学生たちはヒアリングやフィールドワークを通して記念館の課題や魅力を発見し、上記のお題を解決するための4つのアイデアを生み出しました。
ただ今、生み出したアイデアを実行中です。ぜひみなさんもご参加ください!

アイデアが生まれるまでのストーリーはこちら
大佛次郎記念館Webサイト

project01 レンズで見つめるMyTown

project02 マリ婚

project03 ねこ記者クラブ

project04 次郎学

このプロジェクトは平成25年度文部科学省「公民館等を中心とした社会教育活性化支援プログラム」委託事業として、「若者の地域参画による大佛次郎記念館の活性化プロジェクト実行委員会(横浜市横浜市芸術文化振興財団NPO法人ハナラボ)」によって運営されています。